父と母は聴覚障害者。私はコーダ。 手話を特技として感じることのできた〜成人編〜

コーダ育児

こんにちは、hanaです。
コーダ育児を受けてきた私自身のお話をさせていただくのも3回目になります。
今回は、成人しアルバイトなどで特技の手話を活かすことのできたお話や、私が感じた手話に対するメリット・デメリットについてお話させていただければと思います。

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父と母は聴覚障害者。私はコーダ。 手話を特技として感じることのできた〜成人編〜

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手話を使って世間に触れた

幼い頃から手話に慣れ浸しんできたとはいえ、手話に触れ合う機会は両親か手話サークルの大人たちとしかありませんでした。しかし、社会に出ていくにつれて手話が役立つことが日に日に増えました。
学生時代は、居酒屋やパン屋でのアルバイトや、親元を離れて仕事を始めた時も、ラーメン屋さんのアルバイトを掛け持ちしていたので接客業に携わることが多かったです。
そこでも手話が役立ち、お客さんで聴覚障害の人が困っていれば手助けすることができ、そのやり取りから常連さんに繋がることもありました。
正直、身近な人としか手話で接してこなかったので自分の手話がどこまで通用するかもわからなかったですし、初めて聴覚障害の方に話しかけた時はとても緊張したことを覚えてます。
でも誰かの力になれたことが嬉しくて、今となっては両親にとても感謝しています。

手話にもメリットがあります

手話を長年使ってきてメリットとして感じたことがあります。
それは、遠く離れていてる場所や、人混みなどでも会話ができること。静かにしなければならない電車内などで周りを気にせず会話できることは最大のメリットではないでしょうか。
他にも、脳の老化を防止対策として手話を行うといいそうです。手話が脳トレーニングにもいいと脳科学でも証明されています。
現に知人の聴覚障害者の方で痴呆症などを患ってる方はいません。私の母方の祖母も手話までとはいきませんがジェスチャーのような動きを使って母と会話していたためかあまり認知症の症状がなかったことを覚えています。

確かに私自身も手話を使って話す時は脳を使って会話している感覚があります。
日本語を普通に喋る感覚よりも少し考える必要があるからかもしれませんが、脳のアンチエイジングになっていたのですね。

また発達早期に手話を取り入れることによって、発語前からコミュニケーションが成立し母子関係が安定していくそうです。
私も息子になるべく手話で話しかければよかったな。と少し後悔しているので、是非お子さんと手話やベビーサインを使ったコミュニケーションを取り入れてみてはいかがでしょうか。
私も第二子を授かった時にはベビーサインを取り入れて行けたらなーと思っています!

手話を通じて不便だと思うこと

最近でいうとコロナの影響もありマスクをしていますが、マスクをしたまま行う手話は表情や言葉のニュアンスが伝わりにくいためとても不便です。
現在WHOでも、画面上で行える遠隔手話通訳を整備していく方針で進んでいるようなので、遠隔通訳が一日も早く普及することを願っています。
他には、異なる単語(口語表現で言うと”喜ぶ”と”楽しい”)でも同じ表現の手話を使うことがあり、会話が伝わらないこともあります。そういった時私は筆談で説明しています。
また手話は世界共通と思われがちですが、国によって様々な言語があるように手話にも日本手話、アメリカ手話など国によって全く表現方法が異なります。

このようにメリット・デメリット様々捉え方はあるかと思いますが、手話は聴者でもメリットと感じることが多いので、英会話のように発達早期から手話を取り入れるような世界になれば世界が広がっていいな。と願っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
約30年間手話を通して良いことも不便だなと感じることもありましたが、結果的には人よりも徳をした!と思えています。
せっかく手話が使えるから、手話の資格を取ってみよう!という気持ちもあり手話技能検定四級を数年前に取得し、現在二級にチャレンジ中です。(一度落ちてしまったのでひとま三級からチャレンジするかも!?)

いつのことだったか忘れましたが、両親に自分の耳が聞こえないことについて聞いた時、二人とも口を揃えて

『耳だけでよかった。世界を見ることができるし、あなたたち二人の表情もわかる』

深い言葉ですね。
次回は父のろうあ者としての苦悩、娘(私)との和解についてお話させていただければと思います。

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